その一、八戸鯖の魅力
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本州最北端の漁場の最も脂の乗った鯖

八戸鯖は、冬に伊豆半島近海で産卵し、春~夏にかけて黒潮に乗って北上した後、ふんだんにエサを食べて太っていきます。北緯40度を超える八戸沖では、比較的高温を好むゴマサバは夏に、低温を好むマサバは秋に、肥大のピークを迎えます。 こうして体力をつけた後、鯖は再び産卵のために南下するので、旬の八戸鯖は、最も脂が乗っておいしいと言えるのです。 さらに、八戸沖の海水温は、9月に入ると急激に低下します。 鯖は、海水温が18度になると粗脂肪分が高くなると言われており、これも八戸の鯖のおいしさに寄与しています。

新鮮さが保たれる漁港に近い漁場

八戸鯖を獲る漁船は、夕方、八戸港を出港し、数時間で漁場に到着します。そこでまき網漁を行い、生きたままの鯖を氷水を張った魚漕に次々に投入していきます。そして翌日早朝、八戸港の市場に荷揚げして、競りにかけます。 このため八戸鯖は、前夜の漁獲を最短で翌日には加工ができるのです。 漁場から加工まで、これほど短時間で結ぶことのできる漁港は他にありません。

地元で愛され続けてきたさらりとした脂

八戸の人々は、大きな鯖の半身を、塩焼きでぺろりと食べてしまいます。それは、八戸鯖のたっぷりと乗った脂にはワックス分(冷めると白く固まる油脂成分)が少なく、さらりとしているからです。また、締まった肉が、食べ飽きない旨味を持っているからでもあります。八戸の鯖缶は、このように優れた素材と、地域の食文化と鋭い味覚とに支えられて発展してきました。

 

※1 八戸鯖

味の加久の屋の鯖缶の原料は、多くが地元のブランドである「八戸前沖さば」の中でも、とりわけ大型の「銀鯖」に相当しますが、年度により認定基準が異なり、漁船の操業海域などの点で該当しないこともありますので、当社ではシンプルに「八戸鯖」という呼称を用いています。

 

 

 

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